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最終幕

Posted in 再録

2011年発行 演劇物

『イル・ドゥ・モルビアンの結婚式』あらすじ:

物語の舞台は架空の島、モルビアン島。
北の国境の果てに位置するこの島は、島と同じモルビアンの名を受け継ぐ伯爵が治めていた。
モルビアン島はとても小さい島だったが、大陸から注目されていた。なぜなら、島の地下に大量の銀が眠っていたからだ。
次々掘り出される銀によってモルビアン島は潤い、発展してきた。

しかしまさか無限に銀があるわけもなく、モルビアン島の銀は年々減り、とうとう取れなくなってしまった。
しかし長年染みついた贅沢癖は抜けず、モルビアン伯爵夫妻は財産を使い続け、ついに亡くなってしまう。
モルビアン伯爵家に残されたのは、銀どころか明日の食べ物にも困り果てた子供達だけ。
主人公・マキシミリアンは、そんなモルビアン伯爵家の長男だった。
マキシミリアンは家族と島を飢えと貧しさから救うために、ある一つの決断をする。

それは、最後に残ったわずかな財産を使ってパーティを開いて、大陸の姫君を招き、その中からなるべく財産のある娘を選んでめとるというものだった――

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