Skip to content

星の王子さま 朗読劇・再演

Posted in ARCHIVE

そういうわけで! つい昨日、7/9の星の王子さま朗読劇に行って参りました。

今回は物販にもいきたい! 間に合いたい!
……というもにゃの我が儘をフォロワーさん……いや、フォロワーさんというか、もう十年来の友人が聞いてくれまして。
前日のどんちゃん騒ぎwith酒にも関わらず、早めに到着しました。
(ほんまにありがとう。良い酒は残らない。もにゃ覚えた)
前日のどんちゃん騒ぎwith酒については後述します。

かーわーいーいー!!!
ステージセット! です!
この、このデザイン素晴らしく好きです! 大好き! かわいい!
イラストとサインがめちゃめちゃいい感じにマッチしてませんか!?
今回の再演で初めて演じられるキャストの方のサインもしっかり入ってます!

初演の時は、パンフレットとTシャツだけ物販でしたが、今回はグッズも増えてました!

ステージセット(バッグ、タオルハンカチ、Tシャツ、再演版パンフレットのセット)
Tシャツ(演じておられる役者さんのサイン入り+かわいいイラスト)
缶バッジ(各キャラのイラスト+演じておられる役者さんのサイン入り)
パンフレット(初演版、再演版両方)

内容はこんな感じでした。
最初ステージセットの中にパンフレットが入っているのを見落としていて、「初演のパンフレット以外全部ください」をやらかしました。
スタッフさんが「2冊要りますか!? ステージセットの中にパンフありますよ!」って言ってくださって助かりました……
ありがとうございました……興奮で判断力がアカンかったですねw

グッズを購入したら急いでお昼ご飯を食べて、いざ開演。
ゆっくり感想を書いていこうと思います。
当然ながら、大きな流れは初演と同じなので、今回は変わってたな、と思う箇所を中心に感想を書いていきますね。

◆「ぼく」と王子さまの出会いのシーン
主人公の「ぼく」役、豊永利行さん。星の王子さま役、蒼井翔太さん。
ストーリーなどに大きな変更はないように感じましたが、やっぱり王子さま可愛い。

王子様と「ぼく」の最初の会話は、「ねえ、ひつじの絵を描いて」です。
原作の話になりますが、実は「ぼく」は昔、絵描きになりたかったのです。
でも、大人に「絵を描いてもなんの得にもならない、役に立たない」と言われ、数学などを勉強していたと。

星の王子さまで名言として最もよく取り上げられる「大切なものは目には見えない」ですが、ここにもきっとかかっているのだと思います。
大人たちが、そして「ぼく」自身も、「役に立たない」と切り捨ててしまった「絵を描き誰かを喜ばせる」という行為。
それが、王子さまと「ぼく」を最初につなぎ、王子さまと「僕」が絆を結ぶきっかけなんですね。

◆王子さまとばらのシーン
ばらの配役は、初演の沢城千春さんから堀江瞬さんへ。
前の沢城さんも言うまでもなくとても、とても!!! 素晴らしかったんですが、堀江さんももうめっちゃ素晴らしかった!

本当にね、可愛いです。マジです。マジに。
可愛いけど高飛車なんです。
憎たらしい高飛車じゃなくて、可愛い高飛車。
「いくらわたくしが綺麗だからって、そんなに見つめないでくださる?」
「うるさいわね、ちょっと構ってほしかっただけよっ」
とか、もう我々の世界ではご褒美です。
なんだろう……こう、「ふふん」て感じの可愛さ……(語彙力が溶鉱炉に落ちた)

ここからは初演の沢城さんの時も共通で思ったことなんですが。
バラの言葉はキッツイんですけど、こう、王子さま大好きなのが伝わるんですよね。
バラは、きっとワガママを言っても「わかったよ」って王子さまが自分のところに来てくれるのが嬉しかったんだろうなあと。
硝子の覆いをかぶせてくれるとき、王子さまを見上げて嬉しそうに笑っていたんだろうなとか。
お水をかけてもらって世話してもらうとき、幸せだったんだろうなとか。
だから、王子さまがお家に帰ったあとは、もっと綺麗に花を咲かせようとしたり、いい匂いで星を満たそうとしたりしてたんじゃないかなって。
けどきっと「素直じゃない」から、絶対そんなこと自己申告しないし、気付かせないようにしたんだろうなーって。
(ここは勝手な私の「想像」ですが)
確かに、「目には見えていないものが見えている人」なら許せるというか、わかる可愛さなんです……
バラの愛情は、例えるなら御簾越しの愛情なんですよね。

でも王子さまはバラを置いて星を出て行く。
「たくさんワガママを言って、ごめんなさい。……あの、おしあわせにね」
ここがね、本当にね、前回も今回も泣かせてくるんですよね。
言いづらそうに、けど今までにないほどしおらしいのがたまらなく切ない。
しかも、王子さまは「うん」って結構軽く流しちゃう。
モノローグで「バラは、『行かないで』と言っているように思えた」とあるので、薄々バラの気持ちは見えているのですが、王子さまも意地になっている、という感じなのでしょうね。
切ない。切なすぎる。

王子さまは旅に出てしまいます。
こうなると、王子さまと共同生活をしていた星とバラは、生きていけません。
(原作にも描かれていませんが、バオバブの芽を放っておくと星が壊れる、と記述があるので、王子さまが星を離れてバオバブの芽を摘む人がいなくなると、星は崩壊すると思われます)
星がいずれ壊れてしまうのもそうですが、バラは繊細な花なので、それより早く失われるでしょう。
(今回の朗読劇には入っていませんが、地理学者との出会いのとき、花は山より何より「はかない」、「すぐ失われる」という記述もあります)
星も壊れ、バラも失われます。でも王子さまはこのとき、そのことに気付いていません。
あとで王子さまがそのことに気付いたときには、もう星もバラも失われたあとです。
だから王子様はへびによってしか星に帰れないんですね。
王子さまのことが大好きだった、と言ったバラはこの後、失われてしまうんだな……そう思うと切なくてたまりませんね。

そしてここでまさかのバラの挿入歌ーーーー!!!!

エッマジどこまで私を溶鉱炉に沈めに来ている!?
歌も本当に素敵でした。声が綺麗。
歌詞もまた、バラの切ない心情が描かれていて素敵です。
CD発売を待つのです。待つのです。

◆王様の星、うぬぼれ屋の星、酔っぱらいの星、ビジネスマンの星
王様の星、配役は変わって前野智昭さん。
なんだろう。一言でいうなら、声が深い。
威厳もあるけど、危なっかしいというか、???ってなる感じがもう、いい感じに表現されてました。

追加シーンもありましたね!
王子さまが帰ってしまってから、「さみしい」って匂わせるシーン。
自分の威厳を守るあまり、素直になれない大人。
「さみしいのでここにいてくれ」
「さみしいからつれていってくれ」
と言えればいいのですが、大人はなかなか難しいですよね。
王様、皇帝はよく「父性」の象徴と言われますが、世のお父さんとかはこんな気持ちになったりするのかな。

うぬぼれや。こちらは初演から引き続き、石谷春貴さん。
関西弁初! から二回目!w
相変わらず全然違和感のない関西弁でした。
大丈夫や、たぶん大阪人やって言うてもわからへんで……
個人的に、別紙参照のギャグ三連発は良かったと思いますよ!!!
「足湯で疲れをフットバス!!!」のときに会場が一体化しましたねw
その後王子さまが「面白くない」って一刀両断したから更にオチがwww
きびしい。

酔っ払い。こちらも初演から引き続き、豊永利行さん。「ぼく」と一人二役。
「綺麗な顔しやがって……」のネタもそのままに、さらにパワーアップした絡み酒w
マイクをスタンドから取って、つかつか歩いていくのほんま笑いましたw
めっちゃ恥ずかしがりなのに、酔うとめっちゃアグレッシブ……
王子さまが「本当に変な大人ばっかり……」って呟くところが真に迫ってましたねw

ビジネスマン。初演から引き続き、増田俊樹さん。
この方、加州清光くん役の方なんですよねー!
朗読劇では大人っぽい深い声でされてたんで、全然気付きませんでした。

ビジネスマン、もう本当に、
どうした、再演までの間になにがあった????
大丈夫? なんか悩んでる? 残業きつい?
欲求不満とか? 一緒に労働基準局行っとく?
って感じでしたねwww

前にもあった流れで、「キミの星をくれ!」「いやいっそキミごと私のものにぃ!」なんですが。
BL感 5倍増しでしたね。
そりゃ王子さまも逃げるわ。そりゃね。脱兎のごとくね。
王子さまマジ「綺麗な顔」言われ過ぎだ……いや、綺麗な顔なんですけどね! ほんとに!w

王子さまが逃げ出したあと、こちらも追加シーンがあったのですが。
これがまた妄想過多……
・嫌がっているけどそれを追いかけて自分のものにするのがまたry
・あの純真そうなのを自分のものにするのがまたry
・もしやあれがツンデレなのではry
・実は追いかけてきて欲しいのではry
・(以下色々言ってたけどインプットが間に合わない)ry

腐っている身としては「わかる。それな」と言わざるを得ないけど、確かにこれはダメな大人だ……
ダメな大人だー!!!!w

◆砂漠・へび
へび。初演に引き続き、沢城千春さん。
前もさんざん言った気がしますが、へび大好きなのです。
この朗読劇で、沢城さんのへびも大好きになってます。
相変わらず「優しい」と言われると怒る、かわいいへびさん。
バラの「素直じゃない」とはまた別の「素直じゃない」へび。
気のせいだったらお恥ずかしいけれども、ここもセリフ増えてた気がしますね。

◆庭園のばらたち
地球のばら。配役は同じく堀江瞬さん。
このシーンやっぱり切ないですし、とても考えさせられます。
「数が多い方がいい」
「より多くの人から支持されるものは、そうでないものより価値が高い」
という価値観。
私も社会人ですから、その価値観のすべてが間違っているとは思えません。
きっともう私も「数を数えることに一生懸命な大人」なので……

自分で「十分だ」と思っていたものの価値が、世界を広げると失われたように思う、なんてことはよくあるのですよね。
創作の世界でも、仕事の世界でも、勝負の世界でも。

◆きつね
きつね。初演から配役変わって、梅原裕一郎さん。
好きです。

星の王子さまで、いくつも名言を言う役を担う重要なキャラクターですね。
「大切なものは目には見えない」とか。
ここは、流れを変えるわけにはいかないシーンですよね。
初演の時に感じたことをもう一回、ゆっくり思い返したという感じです。
梅原さんのお声が優しく、大人っぽくて、なんかこう、引込まれましたね。

バラの価値に気付く王子さま。
地球に五千バラが咲いていようと、もっといろんな色のバラが咲いていようと、王子さまの愛したバラは宇宙で一輪だけなんですよね。
こういう話がもう、いつまでたっても好きなんです私は。
それと一緒で、創作の世界でも、仕事の世界でも、勝負の世界でも、その過程で得たものの価値は、自分の中では変わらない……
なんというか、価値をはかれないものである、ということを、信じられたらいいなと思います。

◆砂漠の井戸
王子さまの回想が終わり、また「ぼく」と王子さまの話へ。
「砂漠が美しいのは、どこかに井戸を隠しているから」。
これも名言として、色んな所で抜粋されたり引用されたりするセリフですよね。
でもこれだけじゃ「????」ってなります、というか私はなりましたw

ここからは私見なので、読み飛ばしてもOKです。

朗読劇で省略された「街灯の星」があると、なんとなく意味が分かる気がします。
その星は小さくて、街灯と街灯守(っていうのかな。街灯に灯をつける人)しかいない。
街灯守は朝になると街灯を消して、夜になるとつける。
でも小さい星なので、すぐ日が昇るしすぐ日が沈む。
なので、街灯守はせわしなく、街灯をつけたり消したりしている、という。

王子さまはその街灯守を「美しい」と表現します。
理由は「誰かのためにその働いているから」です。
最初の王様の星で、「王様は星の役に立っているの?」と不思議がるシーンと繋がりますね。

王子さまの価値観では、「砂漠」と「街灯守」は美しい。
つまり、両方とも「誰かのために働いているから」美しいと思っている、と推測できます。
砂漠は、井戸を隠しているから美しい。
砂漠にとって井戸って必要ないものです。
でも、砂漠に住む動物(人間含む)や植物には必要です。
砂漠は井戸を内包することによって、そこに住む動物や植物の世話をしている=働いている ということではないか……
と私は思うわけですね。

◆お別れ
このシーン本当にしょうがないんですけど泣きますね……
ここも大きく流れは変わらず。大事なところですもんね。

歌やっぱりヤバイです。
ハモるサビでもう鳥肌がすごくて。
CDになってくれるとのことで本当に、本当にありがとう……
買います……っていうか買いました……届くの待ってます……

よく考えたらこの声でカリギュラのセルフカバー届くんだよな……
大丈夫かわたし……生き延びられるのかな……
無理かな……

◆ばらとの再会
朗読劇で追加されたバラとの再会。
私これをもっかい見るために今回チケットお祈りしたところもあるわけで!!!
これがね!!!! あの聞いてくださいよ!!!!!
流れは変わってないんですが! が!!!

最初、王子さまとバラがそれぞれ上手と下手からバラバラに出てきて朗読するんですよ。
「これからも二人で楽しく暮らそうね」
「ええ」
で、仲直りして、セリフが終わって、舞台袖に帰るんですよ。
二人一緒の方に帰るんですよ……
しかも途中で王子さまが止まって、振り返って、バラに手を差し伸べて、バラがはにかむみたいにちょっとためらってから、手を握って、手を繋いで帰るわけですよ……

尊すぎて無理です。

アドリブか演出かわかんないんですけど、とにかく最高過ぎてもう無理でした……
ありがとうございました……

◆ラストの挨拶
CD(と歌部分のDVD?)発売の告知がされました。
待ってました。というか皆さん待っていらしたんだなって思いました。
ここでも、王子さま役の蒼井さんと「ぼく」役の豊永さんが仲良しで和みましたw
立ち位置わかんなくてオロオロっとなったりとかw

さて、やはり駆け足になってしまいました(し、なんか語りも入ってしまって申し訳ない)が、こんな感じで星の王子さま朗読劇、観劇して参りました。
今回も一日限りで、非常に貴重なものを見せて頂いたな、という感じです。
昼の部は立ち見も多くてびっくりでした。やっぱり人気なんだなぁ。

普段あまり舞台やライブには行かない人間ですが、いざこうやって見せて頂くと、生の演技、演奏というのは本当に力があるなあと思いますね。
今後も機会があればぜひ、役者さん方の応援をさせて頂きたいなと思います。

素敵なものを見せて頂き、本当にありがとうございました。

前日のどんちゃん騒ぎwith酒についてまたブログ書きます……(笑)